オウンゴール・ラボ
サッカーにおける悲劇的な失点のすべてを対話的に探る
オウンゴールとは?
オウンゴールとは、選手が誤って自身のチームのゴールにボールを入れてしまうプレーを指します。日本語では「自殺点」とも呼ばれ、相手チームに1点が与えられる、非常に痛恨の失点です。しかし、全ての自己ゴールが公式記録上の「オウンゴール」になるわけではなく、明確な判定基準が存在します。
判定の分かれ目
公式記録として認定されるかの最大の判断材料は、「守備側選手のプレーがなければ、そのボールはゴールに入らなかったか」という点です。
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✔️
オウンゴールになるケース
相手のシュートやクロスが明らかに枠を外れていたのに、守備選手の体に当たってゴールに入った場合。
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❌
オウンゴールにならないケース
相手のシュートが枠内に飛んでおり、守備選手が触れなくてもゴールに入った可能性が高い場合。この得点はシュートを打った攻撃側選手のものとなります。
記録されない特殊なケース
以下のプレーから直接自陣のゴールにボールが入ってもオウンゴールとはならず、相手のコーナーキックで再開します。
| プレーの種類 | 状況 |
|---|---|
| スローイン | 誰にも触れずに直接ゴール |
| フリーキック (直接/間接) | 誰にも触れずに直接ゴール |
| ゴールキック | 誰にも触れずに直接ゴール |
| ドロップボール | 2人以上の選手に触れずに直接ゴール |
サッカー史に残る衝撃的なオウンゴール
時にオウンゴールは、選手の運命や大会の結果を左右し、ファンの記憶に深く刻まれます。
アンドレス・エスコバル
1994年 W杯
「エスコバルの悲劇」として知られるサッカー界最大の悲劇。W杯でのオウンゴールが原因で、帰国後に命を落としました。一つのプレーが選手の運命を狂わせた象徴的な出来事です。
ゼアド・コラシナツ
2014年 W杯
W杯史上最速となる、試合開始後わずか2分8秒でのオウンゴールを記録。チームは立ち上がりにいきなりビハインドを背負う厳しい展開を強いられました。
田中マルクス闘莉王
2008年 Jリーグ
センターライン付近からの約40メートルに及ぶ超ロングヘディングオウンゴール。Jリーグ史に残る伝説的な珍プレーとして、今なお語り継がれています。
オウンゴールはなぜ起きるのか?
偶然の産物か、必然の結果か。オウンゴールが発生する主な3つの原因を分析します。
不運なボールの跳ね返り
予測不可能なボールの反射。選手の技術的なミスというより、偶然の要素が強いアンラッキーなプレー。
クリアや連携のミス
バックパスの強度やコースの誤り、DFとGKの連携不足など、判断や技術的なエラーによるもの。
相手の鋭い攻撃による誘発
質の高い攻撃で守備側が極限状態に追い込まれ、エラーを誘発されるケース。優れた攻撃の副産物とも言えます。
戦術とオウンゴールの関係性
チームの戦術スタイルは、オウンゴールの発生傾向に影響を与えます。以下のチャートは、攻撃的なチームと守備的なチームにおけるオウンゴールの「誘発数」と「献上数」の一般的な傾向を視覚化したものです。






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