アドミラルがJリーグで再燃!英国の伝統とクラブの魂を宿すユニフォームの魅力に迫る
Jリーグの舞台に、英国の伝統あるスポーツブランド「アドミラル」が帰ってきました。2021年12月、ジュビロ磐田とのサプライヤー契約が発表されると、往年のサッカーファンからは「懐かし過ぎる」「胸熱だ」といった歓喜の声がSNS上に溢れました。アドミラルは1914年にイギリス海軍の制服サプライヤーとして創業し、1970年代にはマンチェスター・ユナイテッドやイングランド代表チームのユニフォームを手掛けるなど、サッカー史にその名を刻んできた由緒あるブランドです。
近年はゴルフやテニスウェアに注力していましたが、サッカーカテゴリーの「リブランディング」に着手し、その中心戦略としてJリーグクラブとのパートナーシップを再開しました。この記事では、「アドミラル Jリーグ」と検索するあなたの疑問にすべてお答えします。現在契約しているチームはどこなのか、なぜそのクラブがアドミラルを選んだのか、そして毎シーズン話題を呼ぶユニフォームデザインの秘密まで、深く掘り下げて解説していきます。
アドミラルと契約するJリーグチーム一覧【2025年シーズン最新情報】
まず結論からお伝えします。2025年シーズン現在、アドミラルがオフィシャルサプライヤー契約を結んでいるJリーグクラブは2チームです。Jリーグへの再進出を果たしたジュビロ磐田と、2025年から新たにパートナーシップを開始したロアッソ熊本がその対象となります。
両クラブの情報は以下の通りです。
| クラブ名 | 所属リーグ(2025年) | 契約開始年 | 特記事項 |
| ジュビロ磐田 | J2 | 2022年 | ブランドのJリーグ再進出における最初のパートナーシップ |
| ロアッソ熊本 | J2 | 2025年 | クラブ創設20周年の節目に新たなパートナーとして始動 |
このリストを見ると、一つの特徴が浮かび上がります。JリーグではPUMAが7クラブ、adidasやNIKEも複数のクラブと契約しているのに対し、アドミラルはパートナーを2クラブに絞っています。これは単に規模が小さいからではありません。アドミラルは、単にユニフォームを供給する「サプライヤー」ではなく、クラブの歴史や哲学に深く共感し、共に物語を紡いでいく「パートナー」としての関係性を重視しているのです。数を追うのではなく、一つひとつの提携に深い意味を持たせる。この厳選されたアプローチこそが、アドミラルのJリーグ戦略の核心と言えるでしょう。
なぜジュビロ磐田はアドミラルを選んだのか?2つの共感から生まれた絆
アドミラルのJリーグ復帰の物語は、2021年12月13日のジュビロ磐田との契約発表から始まりました 1。当時、J2優勝とJ1昇格を果たしたばかりの磐田が、長年連れ添ったPUMAからアドミラルへとサプライヤーを変更したことは大きな驚きをもって迎えられました。この歴史的なパートナーシップが実現した背景には、アドミラル側が磐田に寄せた「2つの共感」が存在します。
共感1:「常に強くて、魅力あるチームを目指す姿」
アドミラルを展開する豊田通商株式会社の米永裕史氏は、契約理由の一つとして、磐田が目指す「強くて魅力あるチーム」という姿勢への共感を挙げています。これは、アドミラルが掲げるブランドビジョン『Be Strong. Be Stylish』と完全に一致します。強さを追求するアスリートのパフォーマンスを最大限に引き出す機能性と、プレーする瞬間を優雅に輝かせるデザイン性。この両方を追求するアドミラルの哲学が、ピッチ上で強さと魅力を体現しようとする磐田のビジョンと固く結びついたのです。
共感2:「ジュビロ磐田のチャレンジ精神」
もう一つの理由は、磐田の持つ「チャレンジ精神」への共感です。J2からJ1へと這い上がってきた不屈の精神、そして現状に満足せず、さらにその先のチーム作りを見据える未来志向の姿勢に、アドミラルは感銘を受けました。奇しくもこの時期は、アドミラル自身がサッカーカテゴリーの再構築という大きな挑戦に乗り出したタイミングでした。J1復帰を目指す名門クラブと、サッカー界での復権を目指す伝統ブランド。互いが「カムバックストーリー」の途上にあったからこそ、単なるビジネスを超えた強い絆が生まれたのです。磐田の小野勝代表取締役社長(当時)も「新たな歴史を作るために必死に戦っていく」と語り、両者の思いが一つになった瞬間でした。
【年度別】ジュビロ磐田のユニフォームに込められたアドミラルの哲学
アドミラルとジュビロ磐田のパートナーシップの真骨頂は、毎シーズン発表されるユニフォームデザインにあります。そこには、ブランドの伝統とクラブのアイデンティティを融合させる、一貫したデザイン哲学が存在します。
2022年:80年代イングランド代表へのオマージュと新たな船出
記念すべき最初のモデルは、アドミラルの歴史で最も象徴的な「80年代のイングランド代表モデル」をモチーフにしました。これは、ブランドの栄光の歴史を背負ってJ1に挑むという強い意志の表れです。デザインは単なる復刻ではありません。生地には、アドミラルの故郷である「イギリス」と、磐田のホームである「静岡県」の形をジャガード編みで表現。胸に引かれたジュビロイエローのラインは、チームとサポーターの絆を象徴しています。
2023年:英国の伝統「タータンチェック」と静岡の自然の融合
2023年モデルでは、英国を象徴する「タータンチェック柄」をジャガード編みで表現し、ファッション性の高いデザインでファンを魅了しました。そして、この英国の伝統に、静岡県の雄大な自然が重ね合わされています。ユニフォームの切り替えとグラデーションは、県内を流れる天竜川、大井川、安倍川、富士川という4つの大河を表現しており、勝利に向かって突き進むチームの勢いを象徴しています 11。また、この年から地球環境に配慮したサステナブル素材「エコセンサー」を採用し、時代のニーズにも応えています。
2024年:遠州縞とギンガムチェックで表現するクラブの進化
J1再昇格を果たした2024年モデルは、まさに「日英合作」と呼ぶべきデザインでした。アドミラル発祥の地イングランドを象徴する「ギンガムチェック」と、磐田のホームタウン遠州地域が誇る伝統織物「遠州縞」を組み合わせたのです。このデザインには、「新たな歴史へ襟を正し、強く愛されるクラブへと進化を続ける」という想いが込められており、その象徴として襟付きのシャツが採用されました。グローバルなブランドの伝統と、地域への深いリスペクトが見事に融合した一着です。
2025年:天竜川をモチーフにした原点回帰のデザイン
2025年モデルは、ホームタウンの象徴である「天竜川」をメインモチーフに据えました。「天に昇っていく竜」に喩えられる天竜川のように、強く愛されるクラブへ進化し続けたいという願いが、ジャガード編みの生地で表現されています。背中に施された一本のゴールドラインは、ジュビロ磐田に関わるすべての人が肩を組み、一丸となって勝利を目指す姿を象徴しています。ファンからは「シンプルでかっこいい」「白パンツ復活が嬉しい」といった声が上がり、原点回帰ともいえるクラシックなデザインが高く評価されています。
このように、アドミラルのデザインは毎年、**「英国の伝統(Global Heritage)」と「地域の物語(Local Identity)」**を掛け合わせるという明確な方程式で作られています。これにより、ユニフォームは単なる戦闘服ではなく、クラブとサポーターの誇りを表現する文化的なシンボルへと昇華されているのです。
2025年から新たなる挑戦!ロアッソ熊本とのパートナーシップ締結
アドミラルのJリーグにおける物語は、2025年から新たな章に突入します。J2のロアッソ熊本と新たにエキップメントパートナー契約を締結したのです。この提携は、アドミラルのブランド哲学が磐田だけでなく、他のクラブにも適用可能であることを証明しています。
アドミラルが熊本をパートナーに選んだ理由は、そのクラブ理念への深い共感でした。熊本が掲げる「県民に元気を」「子どもたちに夢を」「熊本に活力を」という地域に根差した哲学に、アドミラルは強く惹かれたのです。ジュビロ磐田とのパートナーシップが「歴史と栄光の復活」という物語であったのに対し、ロアッソ熊本との提携は「地域社会への貢献と活性化」という新たな物語を紡ぎ出します。
クラブ創設20周年を越え、次の20年に向かう熊本にとって、アドミラルという力強いパートナーを得たことは「大きなエネルギーになる」と藤本靖博代表取締役社長は語ります 5。このパートナーシップは、アドミラルのブランドビジョンが持つ多様性を示し、日本サッカー界における存在感をさらに高める重要な一歩となるでしょう。
マンUの黄金期も支えたアドミラルの栄光の歴史
アドミラルのJリーグでの活躍を理解するためには、その輝かしい歴史を知る必要があります。1914年にイギリス海軍の制服サプライヤーとして誕生したアドミラルは、その品質と信頼性を武器にスポーツ界へ進出しました。
特に1970年代は、アドミラルがサッカー界に革命を起こした時代です。当時、ユニフォームにメーカーロゴを入れることは一般的ではありませんでしたが、アドミラルは他社に先駆けて自社ロゴを配置し、ブランドの価値を主張しました。さらに、ファン向けに「レプリカユニフォーム」を製造・販売するビジネスモデルを確立した先駆けでもあります。今では当たり前となったこの文化は、アドミラルが生み出したと言っても過言ではありません。
この革新的な戦略とともに、数々の伝説的なクラブのユニフォームを手掛けました。
- リーズ・ユナイテッド (1973年〜)
- イングランド代表 (1974年〜)
- マンチェスター・ユナイテッド (1970年代)
1976年のFAカップ決勝では、マンチェスター・ユナイテッドとサウサンプトンの両チームがアドミラルのユニフォームを着用して戦ったという逸話も残っています。日本でもJリーグ発足以前の1980年代に高校サッカーの名門校で着用され、当時のサッカー少年にとって憧れのブランドでした。この「パイオニア」としての歴史こそが、単なる復刻ブランドではない、アドミラルの揺るぎないプライドの源泉なのです。
アドミラルとJリーグに関するQ&A
ここでは、多くの人が抱くであろう疑問について、Q&A形式でお答えします。
清水エスパルスとの関係は?
ジュビロ磐田と同じ静岡県をホームタウンとする清水エスパルスとの関係について、しばしば混同されることがありますが、アドミラルと清水エスパルスの間にサプライヤー契約の歴史はありません。 エスパルスの歴代サプライヤーは、創設期から主にPUMAやMizunoが務めています 18。アドミラルと静岡サッカーの繋がりは、あくまでジュビロ磐田とのパートナーシップによるものです。
ユニフォームの価格はどのくらい?
アドミラルのJリーグ関連アイテムの価格は、モデルや種類によって異なります。主な商品の参考価格は以下の通りです。
| アイテム | 参考価格(税込) | 販売ストア例 |
| 2025 ジュビロ磐田 1stオーセンティックユニフォーム | 19,250円 | サッカーショップKAMO 20 |
| 2025 ロアッソ熊本 1st オーセンティックユニフォーム | 22,000円 | サッカーショップKAMO 20 |
| 選手名・背番号入りユニフォーム | 22,650円~24,850円 | Kemari87 KISHISPO |
| コラボTシャツ | 4,950円~ | J.LEAGUE ONLINE STORE |
オーセンティックユニフォームは選手着用モデルと同じ仕様で、価格は約19,000円から22,000円が中心です。選手名や背番号を入れる場合は追加料金がかかります。
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Jリーグでの他のサプライヤーとの違いは?
アドミラルが他の大手サプライヤーと異なる点は、大きく分けて2つあります。
- 戦略の違い: PUMAやadidasが多くのクラブと契約し「市場シェア」を重視するのに対し、アドミラルはパートナーを厳選し、クラブの物語に深く寄り添う「深耕戦略」を採っています。
- デザイン哲学の違い: 大手ブランドがグローバルなデザインテンプレートを各クラブに適用することがあるのに対し、アドミラルは「英国の伝統」と「地域の物語」を融合させる独自の哲学に基づき、クラブごとに完全にカスタマイズされた、物語性の高いユニフォームを創造しています。
この独自性こそが、アドミラルがJリーグで再び強い輝きを放っている理由です。
まとめ:伝統と革新を胸にJリーグを彩るアドミラルの未来
この記事では、Jリーグで再び注目を集める英国の老舗ブランド「アドミラル」について、その歴史から現在のパートナーシップ、そしてユニフォームに込められた哲学までを詳しく解説しました。
アドミラルは、マンチェスター・ユナイテッドなどを手掛けた輝かしい歴史を持つだけでなく、レプリカユニフォームという文化を創造した「パイオニア」です 2。その伝統を背負いながら、ジュビロ磐田やロアッソ熊本といったパートナークラブの理念や歴史に深く共感し、英国の伝統と地域の誇りを融合させた唯一無二のユニフォームを生み出し続けています。
それは単なるスポーツウェアの供給ではなく、クラブと共に新たな歴史を刻むという強い意志の表れです。伝統と革新を胸に、アドミラルがこれからJリーグをどのように彩っていくのか。その動向から目が離せません。
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