試合を決める一瞬の動き
サッカーの「デスマルケ」を徹底解説。オフ・ザ・ボールの質を高め、あなたのプレーを次のレベルへ引き上げます。
デスマルケとは何か?
「マークを外す動き」が試合を決める
サッカーで得点を奪うためには、相手ディフェンダーのマークをいかにして外すかが極めて重要になります。この「マークを外す動き」こそが「デスマルケ」と呼ばれる、オフ・ザ・ボール(ボールを持っていない時)における最も重要なプレーの1つです。
デスマルケは、単に速く走るだけではありません。相手の逆を突いたり、緩急をつけたり、味方と連動したりと、非常に知的で駆け引きが求められる動きを指します。2022年のワールドカップで日本代表がスペイン代表から奪った2点目のシーンは、まさにデスマルケの質が生んだ劇的な逆転劇と言えるでしょう。
優れたデスマルケは一瞬で決定的なチャンスを生み出し、試合の流れを大きく変える力を持っています。この動きを理解し、実践できるようになれば、あなたのサッカーは間違いなく次のレベルへと進化します。
【種類別】デスマルケの代表的な動き方5選
状況に応じて使い分ける、勝利への動き
プルアウェイ
相手から一度離れ、パスを受けるスペースを生み出すデスマルケ。相手DFは「マークする相手が離れていった」と一瞬意識が逸れるため、その隙を突いてパスコースを作り出せます。ゴール前など密集したエリアで特に効果的です。
名手: クリスティアーノ・ロナウド
デスマルケが上手い選手に共通する3つの極意
一流の選手たちが実践する、動きの本質
1. 認知力
首を振り、常に情報を集める
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認知力
味方、敵、スペース、ゴールの4つの情報を常に把握します。2〜3秒に1回は首を振り、ピッチの状況を脳にインプットし続けることが重要です。
2. 動きの質
緩急と駆け引きで相手を騙す
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動きの質
常に全力ではなく、ゆっくりから急加速する「緩急」や、行くフリをして逆を突く「駆け引き」で、相手DFの反応の限界を突き、一瞬の自由を手に入れます。
3. タイミング
出し手と受け手の意思疎通
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タイミング
パスの出し手と受け手のタイミングが全てです。アイコンタクトや声、お互いのプレー特性の深い理解が、最高のパス交換を生み出します。
世界トップクラス!デスマルケの名手たち
彼らの動きが最高のお手本になる
ケヴィン・デ・ブライネ
MF / 動く司令塔
トーマス・ミュラー
FW / スペース解釈者
ロベルト・フィルミーノ
FW / 偽9番
アンドレス・イニエスタ
MF / 連携の芸術家
デスマルケを上達させるための練習方法
明日から実践できる、効果的なトレーニング
基礎編:ボールなしの「鬼ごっこ」
相手のマークを外す感覚を養うのに最も効果的なのが、ボールを使わない鬼ごっこです。駆け引きや相手の逆を突く感覚が自然と身につきます。
- 5m四方など、狭いグリッドを作る。
- 鬼(DF役)1人と、逃げる人(FW役)1人が入る。
- 逃げる人は、緩急や駆け引きを使って逃げ続ける。
- 15秒〜30秒間タッチされずに逃げ切れたら成功。
実践編:2対1の数的優位トレーニング
ボールを使ったより実戦的な練習です。ボールを持っていない選手が「いかにしてフリーになるか」を常に考え続けることが重要になります。
- ペナルティエリア程度の広さにゴールを設置する。
- 攻撃側2人、守備側1人(2対1)の状況からスタート。
- ボールを持っていない選手は積極的にデスマルケを行う。
- 慣れてきたら、3対2、4対3と人数を増やす。






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